長野市の淫行条例に県が反対



テレクラ条例で全国の先鞭をつけた長野県がおかしな動きをしている。 長野市の青少年育成条例の淫行規定について、県が反対しているという。

 「問題を放置している県の姿勢は理解できない」。昨年11月10日、長野市役所で開かれた青少年保護育成条例に関する検討委員会の初会合。委員たちからは、県を批判する意見が相次いだ。

 検討委は学識経験者やPTA役員ら計12人で構成。会合では、市教委が県内で起きた「援助交際」に絡む犯罪などを報告。18歳未満の少女らとの性行為を禁じる「いん行処罰規定」を設けている他県の事例などを説明した。

 委員は全会一致で、市青少年保護育成条例の見直しを決めた。見直される条例には、県が反対している「いん行処罰規定」が盛り込まれる可能性が高い。

 検討委の榎本正三委員長(79)は「テレクラ規制だけでは不十分。今後、議論を深めたい」と話す。来年3月までに、見直し内容を塚田佐市長に提言する。

   ☆ ☆ ☆

 「いん行処罰規定」を含んだ青少年育成条例に対し、県は消極的な姿勢を崩していない。県青少年家庭課の三宅文雄課長は「青少年の健全育成は、住民運動が主体という考えは変わらない」と強調する。テレクラ規制条例は成立したが、ほかの面まで条例で規制するのは住民運動の低下を招くという見解だ。

 同市少年補導センター主任指導主事の柴垣泰雄さん(64)は「テレクラ規制条例は業者の抜け道が多い。育成条例でいん行処罰を導入し、大人の意識を変革していくしかない」と話す。

 小布施町でポルノ雑誌の自動販売機撤去運動を行っている医師、坂巻隆男さん(43)も「テレクラ条例だけの県の姿勢は手ぬるい。何の後ろだてもない住民運動には限界がある」と指摘する。

 同町には二つのポルノ雑誌自動販売機があった。坂巻さんは同町の人口の8割以上の署名を集め、町や県議会に陳情した。「反対運動の手はつくした」。だが、二つのうち一つは撤去されたが、もう一つは依然として販売を続けている。

   ☆ ☆ ☆

 長野市青少年課の柿沢重男課長補佐は「住民運動が低下するという県の考え方はよく分からない。育成条例と住民運動を連動させた方が効果は大きいはずだ」と語る。

 市の検討委は、委員全員に現在の市育成条例を見直す点についてのアンケートを行った。現在、事務局の同課がまとめているが、市青少年保護育成条例に「いん行処罰規定」を加えることに、異論を唱える委員はだれもいなかったという。

 「青少年の健全育成に条例は不必要」という県の方針はテレクラ規制条例で一角が崩れた。今度は、その基盤ごと崩す動きが県都で始まっている。
☆ ☆ ☆
今までは、青少年育成運動というと、署名運動などのやり方が多かった。しかし、結局はあまり効果はなく業者側の居座りを認める結果に終わる事が多かった。
今後は、長野市のように条例制定運動に向かうものと思われる。