東京・港区立青山中 独自の「学校評議員」設置へ 


昨年九月に行われた中教審の答申「今後の地方教育行政の在り方について」に盛り込まれた「学校評議員の設置」により各地に「学校評議員」が設置されているが、新聞(平成11年3月30日読売新聞朝刊)によれば、東京・港区立青山中では新年度から独自の「青山中学アドバイサリー・グループ」の設置をすることになった。
 昨年十二月、二年生三人が一年生四人を殴り、けがを負わせる事件が発生。学校の問題処理のあり方を巡って父母らや関係機関への対応に追われたのを契機に、「開かれた学校づくりが必要」「第三者的立場で助言し、協力してくれる住民参加型の組織が不可欠」との認識を新たにしたという。
 港区立青山中校長(川島恂校長)によると、生徒の教育や学校運営について、学校―家庭―地域の三者が連携して対処するケースがこれまで少なかった。このため、相互の意思疎通が図れなかったり、「地域全体で子どもを育てる」といった発想が持ちにくいなどの弊害が生まれていた。
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 新たに設けるグループは、弁護士やカウンセラーら学識経験者、同地区の町会役員や父母らでつくる「青山地区青少年対策委員会」の委員、PTA、他校の校長ら約十人で構成する。メンバーは基本的に青山中の校長が決定するが、テーマが「心の教育」なら児童心理のカウンセラー、「部活動の指導」ならスポーツ選手を加えるなど、検討内容に合わせて変えていく。
 同中で生徒の不登校や非行などの問題が起きた場合は、数人による専門部会を設け、地域社会で行える具体的な解決策を検討する。
 テーマは、教育方針から学校評価、学校と家庭、地域社会の相互理解など。
 検討内容は「青中だより」に記載して父母のほか地域にも配布。グループは必要に応じて区教委などへも提言を行うという。
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   区部では、世田谷区で九七年から全小中学校に「世田谷区学校協議会」を設置、すでに計約百五十回の会合を行い、一定の成果を上げている。
 都教育庁も答申を受ける形で、四月から一部の都立校に「学校運営連絡協議会」を設置する。
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【解説】
 過去PTAは学校後援会的活動が多かったが、公費負担が多くなるにつれて、PTAの役割も薄れ、最近では社会学習団体として性格付けがされて来ている。
 今後、日本PTAが社会にたいする提言活動を強化するとともに、PTAの役割も先生と保護者の会というよりも、「学校評議員制度」の中では、保護者の代表的な役割を期待されるようになってくるのではないか。そのような意味では、今後PTAのあり方の変化などにも及ぶことも考えられる。
 また、各地の評議員制度が評議員ではなく、協議会にするなど、当初の趣旨を変えて独自のものにする動きも多くなってきている。
 人畜無害の組織にしながら、美味しいところだけをつまみ食いする事にならないように。今後も注視していく必要があるだろう。