PTA代表が北朝鮮拉致疑惑で問題発言/杉並区教科書採択委員会で

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北朝鮮拉致疑惑 「事実かどうか」 教育委員が問題発言

2001.07.26 産経新聞 東京朝刊 29頁 第3社会 (全208字) 


 二十五日行われた杉並区教委の教科書採択審議で、教育委員の安本ゆみ前杉並区立小学校PTA連合協議会会長が、北朝鮮による日本人拉致(らち)疑惑に疑問を呈する発言を行った。

 扶桑社の公民教科書が拉致疑惑に一ページを割いていることへの批判として述べたもので、「事実かどうか分かっていない北朝鮮の拉致事件を載せるのもいかがなものか」と語った。

 これに対し、大蔵雄之助委員(東洋大教授)が「日本政府が認定している」と反論した。 


【解説】
そうですね、「事実」かどうかは厳密に言えば分かっていないかもしれない。
永久に分からないかもしれない。
常識に考えると、北朝鮮と言う「国家」が行った犯罪であるかぎり
北朝鮮と言う国がソ連のように崩壊して極秘文書が公開でもされない限り分からないあろう。

しかし、当時中学2年生の「横田めぐみ」さんの両親の悲しみと怒りはどんなものであったろ。
想像するだけであるが
最初は一緒に探してくれていた人も一人去り、二人去り。
孤立無援の中で運動を続けた。
やがて共感する人が現れて、国連にまで訴えることが出来た。
そして教科書にまで取り上げられた。
この教科書を通じて一人で多くの人に知って貰いたいというのが親たちの気持ちであろう。

常識を覆して、拉致された人を帰してもらうためには。
数多くの人が「親の心に共感して」声をあげる事ではないだろうか。
声をあげ続けたことで、やっと今回の教科書にも取り上げられることになった。
なぜ、その活動に常識的な視点から水をかけるのだろう。

ここまで持って来た親や支援者の労苦は筆舌に尽くしがたいものがあろう。
PTAの組織は「子どもの未来の幸せを考える会である」と言われている。
国際的な事件に巻き込まれた子どもの消息と安全について心配する
「親の心」を共有することがなければ、何のためのPTAなのだろう。
事実かどうか調べてもらいたいのは「親の心」である。

その親の心を取り上げることなく水を掛ける傍観者であるならば
「いじめ」を傍観して、一緒にはやし立てている子どもたちとなんら変わらない。
学校の対面だけ考えて、あれはいじめでは無いと腰をあげない教師と同じである。

「痛みの共有」無くして何のPTA運動か。
拉致されている人を帰して貰うのは、世論の高まりである。
PTA全体で事実かどうかが「真相究明」に乗り出すべきだろう。
日本PTA全国協議会も「日中友好少年少女の翼」などの活動を通じて
中国とのチャンネルがあるのであるから
中国から北朝鮮などに問い合わせてもらうなどの行動をとったらどうか。

今回、教科書選定には「保護者の代表」が各地で参加することになった。
保護者の代表が「親の悲しみ」を共有できてないとすれば、なんのための代表なのか。
また、そのような人を代表にしてしまったPTAの組織のあり方も問われるであろう。
(平成13年7月29日)

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