廃校の木造校舎を幼稚園校舎に再生/福島から東京へ

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福島・金山町の旧本名小/廃校の木造校舎を幼稚園校舎に再生/東京・目黒の

河北新報  2001.08.12  


福島・金山町の旧本名小/廃校の木造校舎を幼稚園校舎に再生

東京・目黒の平塚幼稚園に解体移築住民と父母ら受け渡し会

料理・踊りで交流

 7年前に廃校となった福島県金山町の旧本名小の木造校舎が解体移築され、東京都目黒区の平塚幼稚園の園舎として生まれ変わる。幼稚園のスタッフや園児、父母ら約100人が先日、現地を訪れ、地元の人たちとともに校舎受け渡しの会を開いた。過疎に悩む山村と自然に接する機会が乏しい都会との交流のきっかけにもなりそうだ。

 会には東京と本名地区の住民合わせて約130人が集まった。園児の父母らが校庭で料理を作り、地元の住民が伝統の踊りなどを披露した。東京からの一行はこの日、旧本名小の体育館や町内の民宿に泊まった。

 本名小は過疎化や少子化の影響で児童が減り続け、1994年4月、町中心部の金山小との統合で廃校になった。築60年を超す校舎は、その後も姿をとどめていたが、金山町が敷地内に「多目的体育館」(仮称)の新築を決めたため、今秋には取り壊される予定だった。

 園児147人が在籍する平塚幼稚園の増築計画を進めていた園長の平塚通彦さん(59)は4月中旬、旧本名小校舎の解体を知り、廃材の払い下げを申

請。約1200万円と見込んだ解体費などを幼稚園側が負担する条件で6月下旬に町と契約を交わした。

 木造一部2階、延べ床面積500平方メートル弱の新園舎は来年1月に完成する予定。平塚さんは「子どもの動きを制約するような最新工法の合理的な設計は嫌だった。廃材のリサイクルは意義があると思うし、移築というイベントに大勢でかかわるのは楽しい」と話す。

 以前、本名小のPTA会長を務めた公務員青柳靖美さん(57)は「この地区も過疎化と高齢化が進み、子どもの声がめっきり聞かれなくなった。川や温泉など自然は豊かなので、これを縁に都会の人との交流もはぐくみたい」と期待する。

 「地元の杉を使った校舎が壊されること自体は寂しいが、東京で生まれ変わった姿を一度見てみたい」と話すのは、本名小卒業生の会社員栗田一美さん(29)。民謡「会津磐梯山」の太鼓演奏で思い出の詰まった学びやに別れを告げた。 


【解説】
学校がコンクリート作りになってから、「いじめ」や「不登校」が増えたとの声が聞こえるようになった。
やはり、人間は環境から影響を受ける。
昔の学校では羽目板が結構壊された。
こどもがストレスを羽目板にぶつけた結果である。
今は、コンクリート校舎であるから蹴飛ばしたら自分の脚を痛める。
硬い環境からは硬い乾いた人間関係が生まれるような気がしてならない。

福島から東京へ長旅をした校舎が幼稚園児たちの心を柔らかく包むとともに
親たちの心も柔らかく包むと思える。
幸せが目に見えるようである。
一般に木造建築はコンクリート造りに比べて耐用年数が短いと考えられているが
法隆寺や正倉院を見るまでも無く神社仏閣など百年以上経ってもしっかりしている建物が多い。
修理の技術者も少なくなって来ている。
日本の山林産業も後継者が少なくなって困っていると聞く。
割り箸騒動で、割り箸がプラスチックになってしまって間伐材の需要が少なくなったことも影響している。
文科省も学校の建築基準をコンクリート製に限定している補助金の基準を是非見直してもらいたいものである。
(8/18金山)


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