公立高校授業料減免15万人に/不況直撃

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公立高 授業料減免15万人 18人に1人、向学心を不況直撃

2002.01.11 産経新聞社 東京夕刊 1頁 総合1面 (全909字) 


 保護者の失業や賃金カットなどを理由に昨年度、授業料の免除や減額措置を受けた公立高校の生徒が全国で十五万人以上に上っていたことが、十一日までに文部科学省の調査で明らかになった。公立高校生の十八人に一人に当たり、今年度はさらに上回る見通し。授業料滞納者や経済的な事情による退学者も増加しており、長引く不況は高校生の勉学環境に深刻な影を落としている。

 すべての都道府県では、経済的な理由や災害などで公立高校の授業料の支払いが困難になった家庭について、納付を免除したり、減額する制度を昭和三十年前後から設けている。

 東京都では、家庭の収入などを減免認定用の算式に当てはめ、その数値が生活保護受給世帯と同程度と判断された場合は、授業料全額(月額約九千円)を免除、それに準ずると認められた場合には半分に減額する制度を導入している。

 今回の文科省の全国調査によると、昨年度、授業料の免除や減額の措置を受けた公立高校の生徒は約十五万五千七百人(十一年度比約一万七千人増)。これは全公立高校生の5・5%に当たり、くしくも昨年十一月の完全失業率と同じ数値となっている。

 調査を実施した児童生徒課では、人数・割合とも「過去最高とみられる」としており、公立高校に通う生徒の家庭内で勉学を支援する金銭的環境は最悪な状態になっていることがうかがえる。

 都道府県別では、大阪、北海道、愛知、兵庫、東京−の順に多かったが、その中でも大阪府は突出し、約二万二千人。これは府立高校生の15・4%(六・五人に一人)に当たり、全国平均の三倍近く。人数でも二位の北海道のほぼ倍だった。

 さらに府教育委員会財務課によると、今年度に減免措置を受けた高校生は、昨年十月の時点で、過去最高だった前年度の総計を上回ったという。同課では「減免申請の理由を子細には分析していないが、保護者のリストラを理由にしているケースが増えていることは間違いない」としている。

 秋田や鹿児島などの地方でも、昨年十月の時点で、前年度の減免者総数を早々と上回るなど、授業料の減免措置を受ける高校生は全国的にさらに増加する傾向にあり、今年度に「過去最悪」を更新するのは確実な情勢となっている。

産経新聞社

 


【ひとこと】
この記事は産経だけが取り上げていた。
生活保護家庭程度の収入と認定されてはじめて9000円のそれ以上だと4,500円、7対3として総額137億7千万円弱の金額となる。
国が出すのか県が出すのか不明であるが、セーフティネットとして充分なのか。
通学を続ける為には、授業料のほかに各種納付金などもあり、電車通学生などの電車代の方が掛かる。
進学校の場合はテスト代も掛かる。
生活保護世帯程度の収入と認定されるまでには、結構時間が掛かりそうである。制度自体の認知度の問題もあるだろうし、必要なもののうちの一部しかこの制度の恩恵を受けていないのではないだろうか。
国のネットが無理であるとすれば、民間基金で緊急支援制度的ないものだろうか。
高校PTAなどで、例えば奨学保険的な基金の設立はできないものだろうか、結構どうでもよい話しかしない有名人を講師に呼んで高額な謝礼を払ったりしている講演会が多い。
もっと地道な活動に切り替えるのも必要ではないだろうか。
この様な問題に記事が一社しか取り上げないことも気に掛かる。
(平成14年1月14日金山)


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