生涯教育と幼稚園教育から教育委員会を排除/愛知・高浜市
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生涯学習と幼稚園教育を市長部局に 「変化に現実的対応」−−愛知・高浜市

2002.02.20 毎日新聞 中部朝刊 24頁 社会 (全688字) 


 愛知県高浜市は今年4月から、市教育委員会の担当事務のうち、幼稚園教育と生涯学習の両部門を市長部局に移し、市教委は小中学校教育のみを所管とする機構改革を行う。幼稚園教育分野を市長部局に移管した例は同県豊田市、生涯学習では島根県出雲市などがあるが、両部門を同時に移すのは全国初。文部科学省は「教育は、教育委員会という独立機関が所管することで政治からの中立性や安定性が確保されるという趣旨に反し、不適切。県教委を通じて指導したい」と反発している。

 この改革は、新設小の校長を県内一円の広域で募集するなど、教育改革に意欲を示す森貞述(さだのり)市長の提案。「教委には、教育の専門機関として義務教育に専念していただき、住民と身近な市長部局は、地域や学校と連携を深め、市民の目線で幼稚園教育や生涯学習の充実を目指す」と狙いを話す。

 教委側からは当初、「権限を残し事務を移すだけの補助執行とはいえ、小学校との連携が必要な幼稚園教育を切り離すのはどうか」など異論も出た。しかし、少子化や女性の社会進出に伴い、保育や幼児教育への住民ニーズは多様化しており、現実的に対応すべきだとして市長の提案に歩み寄った。最終的に「教委主導で連絡協議会を設け、市長部局の事務をチェックする」「市長部局に新設の生涯学習部に、校長経験者などを配置する」などの条件を付けて合意した。

 今回の機構改革により市教委は生涯学習課を廃止。新設の生涯学習部には「こども課」と「まなび課」を設け、それぞれ保育・幼稚園と生涯学習を担当する。文科省の反発に対し、市は「市の裁量でできる機構改革で問題はない」としている。【坂東伸二】 


【一言】
 通常、PTAの所管は生涯学習課が担当しているところが多いが高浜市はどこが所管する事になるのか。
何れにしても教育委員会の権限が狭められる方向にあるあるようだ。
例えば、学校の管理も評議員制度などの導入で教育委員会離れが進んでいる。
もっとも、評議員制度も評価される校長が委員を推薦するというインチキ馴れ合い制度には変わりがない。
問題は、文部省や、教育委員会が管理能力を失っているところにある。
いじめや不登校、学級崩壊など学校教育における問題に対して教育委員会が充分な仕事をしてるとは見なされていない。
 ここでも官僚主導の運営で、教育委員自体が学校の現状を把握できる体制になっていない構造的なが問題あるのではないだろうか。
教育委員は独自の調査権も無く教育委員会の職員が上げてくる情報を鵜呑みにするしかないのが現状であろう。
教育委員そのものが、首長の任命制になっておりその段階ですでに中立性が損なわれているのである。
 教育委員の公選制と教育委員に国会議員の国政調査権的な独自の調査権を与えなければ教育の透明性は確保されないだろう。
今回の教育委員会の排除は仕事が出来ない処からは、仕事が離れていくという当たり前のことなのである。
生涯学習などは、教育というよりも住民サービス的な面が多いのが実態であろう。
市長部局の中で市長主導で特色を出すの事で民意の反映と効率が良くなるのではないだろうか。
例えば、毎年各地で、教育ビデオが大金を投じて製作されているが、関係者が一度か2度見ただけでお蔵入りしているのが実態である。
役人が役人の発想で作ったビデオなどは面白いはずがない。
過激なもの、一見くだらないものを含めて、多様なものを選択することによって全体として中立性、公平性を確保すれば良いのである。
図書館の業務として民間で作成されたものを買い上げるだけで充分なのではないだろうか。
権益を拡大したがるのは役人の本能である、教育委員会の権益も広がり過ぎている面がある。
この際、教育委員会の組織、権限を縮小して、義務教育に限定した活動に限定するのも一つの構造改革であろう。
(平成14年2月24日 金山 武)


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