PTAによる給食費の未納金集金を禁止/群馬・前橋

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前橋市教委給食費問題 PTAの代行徴収、校長会で禁止徹底=群馬

2002.04.02 読売売新聞 東京朝刊 32頁 (全539字) 


 前橋市立荒子小学校で口座の残高不足のため引き落としができなかった給食費の集金を同小PTAが代行していた問題で、市教委は一日、市立学校の臨時校長会で口頭と文書で適切な扱いを指導した。

 市教委は「給食費の徴収方法について」と題した文書を配布。徴収は校長の公務として適切に処理し、未納金については特にプライバシー保護のため、教職員以外には絶対に集金などを行わせてはならないなどを徹底するよう求めた。

 同市教委の調査では、市立小学校三十九校のうち二十四校、中学校は十八校のうち九校で金融機関口座からの自動振替を導入していたが、指定日に残高不足で引き落としができなかった家庭からPTAが直接集金していたのは荒子小だけだった。

 市教委によると、口座からの自動引き落としとなっている学校では年度末時点での未納率が高い傾向があるといい、二〇〇一年度末時点で市立校の累積未納金額は約百六十三万円に上っている。

 ところが、荒子小ではPTAが集金を担当してきたためか、年度末時点で未納金はなかったという。同小の元PTA役員によると、昨年と一昨年の年度初めに学校側に対して、集金方法の見直しを求める要望が出たが、学校側は「保護者の協力で給食費の納付漏れがない」ことなどを挙げて、改善はなされていなかったという。 


【ひとこと】
最近の不景気のしわ寄せが給食費の不払いと言う形で増えて来ているようである。
私が中学校のPTA会長だったときに隣町のPTA会長から相談を受けた事がある。
その学校では未だPTAが毎月直接集金をしていたので銀行振込みに変更したいという相談である。
一番問題になったのは、振り込み手数料と未集金の扱いであった。
私の学校では大分前から銀行振込になっていたのでまだそんな処があるのかと驚いた事があった。
給食もセンター方式と学校別方式では集金の仕方やPTAの給食に関与する度合いも違ってくる。
そもそも給食は、戦前においてはごく一部の先進的な学校で行われていたに過ぎなかった。
給食が一般的に普及する事になったのは、戦後の食糧難のときに弁当を持って来れない児童のためにPTAの有志がボランティアで給食をしたのが始めだったと聞いている。
最初は、味噌汁だけでも飲ませたあげたいと言う事で「味噌汁給食」を行い、その後アメリカ占領軍による食糧援助に伴うミルク給食などを経て、昼食全部を給食するようになった。
今でも、給食のおばさんをPTAが雇用しているところもある。
しかし、大半の処では自治体が給食センターを経営する方式になって来ている。
直営のところもあるし、民間業者に任せるところも出て来ている。
従って給食の集金方法も色々な方法で行われてきた。
最近では、銀行振込のところが多くなったが問題は、未収入金の処理である。
PTAが集金してきた所では、その流れで未収金が出たときはPTAが集金するようになっているところもある。
今回問題になったのはそのようなところである。
PTAが集金する事は段々困難になって来ている。
中にはPTA会長が集金するのが面倒なので、個人的に負担してしまっている人もいると聞いた事がある。
今回の処理は学校が責任を持つ事になったようである。
しかし、先生が子供に給食費を請求するのもつらいところがあるのではないだろうか。
問題の解決になったのかどうか。
私がPTA会長をしていた時は、センター方式なので行政、議会、学校、PTAで構成している給食センター運営委員会という組織があり、
PTAからは各学校のPTA会長と給食担当の本部役員が参加している。
年度末には、未払い金の処理が議題に上る。
3年間未払いについては、村に申請して補填していただく事になる。
その間誰が集金活動を行うかと言うと、給食センターの職員が家庭訪問を繰り返し行う事になる。
中には、親が転々と居住地を変える事もあり、子供も転々と転校する事になる。
そのような親に限って、公的な援助の申請をしない場合が多い。
日本の役所の援助は申請主義になっていて、民生委員などもどんなに困っているのを目の当たりにしても積極的に制度の説明などをしてはいけない事になっていると言う事を聞いた事がある。
個人の自由意志を尊重する建前からそのようになっているようである。
プライバシーの尊重も大切であるが、子供の保護の面から見てどうなのか。
給食費が払えない経済状態であるとすると、その他にも色々な問題が発生しているのは容易に推測できる。
そのような問題に対して、PTAが単にプライバシーの侵害をしないために集金を誰かに押し付けるのは簡単であるが。
子供の福祉の増進をPTAが掲げるのであれば、子供の抱える問題の信号が伝わる道を閉ざす事にならないか
もう一度考えてみる必要もあるのではないかと感じる。
そのためには、PTAの体制も変える必要もあるのではないでしょうか。
少なくてもPTAの役員には守秘義務ではないがプライバシー尊重を研修して欲しいと思います。
各地で新任会長の研修会などの際には是非取り上げていただきたいテーマの一つではないでしょうか。

(平成14年4月6日 金山武)


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