我々は文明国の制度をまだ持っていない

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明石歩道橋事故、元署長ら3度目「不起訴」…神戸地検

 兵庫県明石市で2001年7月、11人が犠牲となった歩道橋事故で、業務上過失致死傷容疑で書類送検された元明石署長(63)と元同副署長(59)(いずれも退職)について、神戸地検は22日付で嫌疑不十分で不起訴とし23日、遺族らに伝えた。

 昨年12月に神戸検察審査会から2度目の「起訴相当」の議決を受け、異例となる3度目の捜査をしていた。業務上過失致死傷罪の公訴時効は5年で、7月21日に成立する。

 この事故で、県警は02年5月、元署長と元副署長を含む明石署、明石市、警備会社の担当者ら計12人を書類送検した。地検は同12月、元同署地域官ら5人を起訴。神戸地裁は全員に有罪判決を言い渡した。

(読売新聞) - 6月23日22時34分更新


 


一言
この記事には、制度上の問題が潜んでいる。
現在の制度では、検察審査会が起訴相当の判断を下しても、検察官が再捜査の上嫌疑不十分と判断すれば起訴しなくても良い事になっている。
この同じ役所の組織にもう一度捜査せよと言っても、ハイ間違いましたと素直に訂正するはずがない。
人情から言っても、警察と検察は身内同士のようなもので、検察官に起訴せよというのは最初から間違っている。
文明国では、このような場合、臨時に特別検察官を任命し起訴することになる。
起訴は公権力の最たるものである、この公権力の行使に対して主権者がチェックする制度は文明国なら持っているのである。
日本でも恥ずかしいから、一応文明国を見習って検察審査会という制度を作ったが、作っただけで未だ文明国の段階になっていないのではないか。
文明国では色々な工夫をしている。
特別検察官制度や、検察官の選挙制度である。
このケースのような場合でもちゃんと機能するように制度的な保証をしている。
現在の法制度では、緊急避難的には、法務大臣の指揮権を発動し、起訴に持ち込むしかない。
起訴しないのであれば、法務大臣の不作為として、行政裁判を起こすことになるだろう。
しかし、現在の法務大臣に検察を敵に回す元気があるだろうか。
まあ、あまり期待は出来ない。
時効が7月21日に迫っている。
今回は検察の勝ち。

第2ラウンドは制度改正運動を起こすしかないだろう。

しかしながら、白昼このような事が堂々と行われているとは信じがたい。

(平成18年6月24日 金山 武)


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