卒業式での祝辞

卒業式での祝辞


         祝辞


 三年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
そして、保護者の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。
  来賓の皆様にはお忙しい中、わざわざお出で頂き誠にありがとうございます。
  今日、こうして卒業式を迎えることが出来たのは、校長先生はじめ諸先生方、ご家族の方々や多くの地域の皆様のご指導や暖かい応援があったればこそです。 沢山の方々の愛情によって、この日を迎えることが出来ました。皆さんと共に感謝申し上げたいと思います。
さて、一六、七年前のある日です、私は、道を急いでいました。ところが、交通止めなのです。沿道には人々が並んでおります。聞きますと、当時の皇太子殿下と美智子妃殿下がお通りになるとのことです。

その時、私は、この忙しいのにと思っていました。周りの人もぶつぶつ不満げな様子です。
だいぶ待たされて、やっと車の列が通り掛かり、その中の大型の乗用車のウインドウがスルスルと下がりました。当時珍しいパワーウインドウです。
にこやかに手を振って、会釈して通り過ぎました。見ると、交通が止められているところに差し掛かると、ウィンドウを下げて、頭を下げて通っているのです。今まで、ぶつぶつ言っていた周りの人も、「窓を開けたね」、「お辞儀をしたね」と言い合って雰囲気ががらりと変わりました。私もそれまで、皇室や神社はあまり好きではなかったのですが、好意に変わっていきました。
 直接体験することの大切さを知りました。情報は意図的に操作されます。直接本物を見ることが大切です。そして、他人の評価ではなく、自分の頭で考えることの大切さを知りました。
「実るほど頭の下がる稲穂かな」という言葉がありますが、高い人格の現れだと思います。それも、一代や二代では中々出来るものではないと思いました。そして、このような人格の高い人が日本を代表して外国を訪問すると、外国の人が非常に良い印象を持つことも分かりました。
人間として一番大切はことは「人への思いやり」ではないでしょうか。
いじめ問題でも、「おもいやり」の必要性が色んな人から言われました。皆さん一人一人の心の中には、立派な「思いやりの心」が既に育って居ると思います。長い人生の中で、あなたの暖かい思いやりが、人の危難を救う場面があると思います。また逆に救われる場面があると思います。
人間と言う字は、人と人の間と書きます。人と人をつなぐのは「思いやり」だと思います。
あなた方の胸の「思いやり」を大きく育てて、友達の多い、楽しい人生であることを祈念いたしまして、私のお祝いの言葉と致します。

平成九年三月十三日
        村立東中学校PTA会長
                      金  山    武