カルテの開示


先日ラジオを聞いていたら、医療についてのカルテの開示についてのニュースがあったので、調べて見た。
一番最近の動きは。
2月の17日に、60病院でつくる「国立大学附属病院長会議」が開かれ、患者本人にカルテなど診療記録を原則開示する指針(ガイドライン)をまとめた。
提供する診療情報は、カルテや看護記録、検査記録などだが、各記録に代わる文書を新たに作成して交付する方法も認めた。また治療方法の決定など診療過程をカルテに記載し、提供するよう求めている。

 患者本人には原則開示するが、末期がんなど本人告知の判断が難しいケースは提供しない場合もあるとし、医学以外の学識経験者を含めた「診療情報提供委員会」を各病院が組織し、判断する。

 提供する情報は閲覧と実費でのコピーができ、カルテに使う言語をドイツ語など外国語ではなく日本語にすることや、診療記録の項目を統一するなど情報提供に向けた環境整備の必要を挙げている。

 カルテ開示をめぐっては、厚生省の検討会が昨年6月に患者本人への開示を法律で義務化する提言をまとめたが、日本医師会は「時期尚早」と反対し、自主的なガイドラインの中間報告を今年1月にまとめた。
 また本人が痴ほうになったりして合理的な判断が出来ない場合には、代わって家族や親族らの申請が可能で、未成年の患者も申請できる。しかし患者の遺族への提供は含めず、今後の検討課題にとどめた。
ということらしい。
自動車などは、自動車製造過程における各種の検査記録の保存が義務付けられている。それも10年間も保存する事になっている。
最近長野のオリンピックの事務局の関係書類の保存が焼却されて問題になっているが、後ろめたい事があるから、焼却してしまったのだろうという見方が一般的である。
遺族に開示出来ないのは、医事訴訟が増えては困るとの思惑があると思うのは考え過ぎだろうか。
先の検察審査会の事でもそうだが、遺族に権利を認めないのでは何の為の制度なのか分からない。
カルテの開示が必要なのは、充分な医療を受けたのかが疑問になった時であり、本人にしか開示しないのは意味がないのではないか。
阪神淡路の大地震の時に、外国から救援に来た、医師は、日本の医師免許を持っていないから、診療させないと言う事があった。
とんでもないと言う事で、撤回されたが、そのような発想が出る事自体おそろしい事である。
教育の現場では、内申書の開示と言う事が問題になっている。
内申書が人の運命を左右する以上、作成の段階から公正さが保たれなくてはならないし、異議申立てを含めた、救済処置も必要となるのではないか。
むしろ、労働者が離職したときに、離職票に、本人に不利になる事を記入することが禁じられているように
いっそのこと、不利になる事を記入することを禁止することが妥当かもしれない。
先生と、生徒の間では、相性というようなものがあって、合わないと何を書かれるかわからない。
また、相性が合えば、贔屓ではないが良く書かれると言う事は事実としてあるのではないか。
そのような不安を一般の保護者は漠然と思っているのではないか。
とにかく、カルテの開示に医師会が反対するということが恥ずかしくもなく公然と主張される国柄で、医師も先生、学校の先生も先生。
どちらも建前は立派だが、結構、非常識な面も持っている。
やはり、専門家集団と言うものは、独善に陥りやすい。
素人もわかるように記録され、それが開示される必要性は大きいと思われる。
(平成11年2月27日 金山 武)