父母(ちちはは)を帰せ

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最近の新聞報道で大手デパートの営業時間が午前11時半から夜8時半になるというのがあった。
このニュースを聞いて、子どもたちはどうなるんだろうと思った。

夜8時半まで待っているのであろうか。
デパートが遅くまで営業すれば、中小商店はそれよりも遅く営業するする事になる。
際限なく営業時間の繰り下げが起きるのではないだろうか。
規制緩和も良いけれども
どこかで、営業時間に歯止めを掛けなければならない。
ドイツでは、商店の営業時間を夕方6時か7時に規制しているということを聞いた事がある。
その理由の一つに、子どもたちのために親を早く家に帰すということがあったような気がする。
また、日曜営業も規制されていると聞いた。
休日は親と子の接触の良い機会である。
休日と言えば、正月休みも営業するデパートも最近話題になっている。
ますます、親と子が一緒に居る時間が少なくなる。
正月から、ショッピングをして子どもに物を買い与えるよりも
正月ぐらいは家庭で親子が語らう方が良いのではないだろうか。
良い風習や文化が消滅してしまうのではないか。

ところで、昨年は、経団連などの経済団体が教育についても経営者は配慮しようとかの呼びかけが行われた。
PTAなどの会合に出席できるようにPTA休暇の導入も提言された。
そのような呼びかけには、重大少年犯罪の多発などに対する問題意識からと思われる。
経営者が、講演会を行ったり、東京都などでは校長の採用委員に経営者を入れる動きもある。

最近では文部科学省は、少年犯罪を無くすには、親の教育力を高めるための施策なども出されてきている。
そんな、ことをいくらやっても、親と子が夜遅くまで会えない状況を作っていたのでは砂上の楼閣ではないだろうか。
まず、両親と子どもが家庭で接触できる時間を多く持てるような環境を社会的に保証することが先決ではないだろうか。

そこで提案したいことが一つある。
昼休みを、2時間から3時間とるようにしたらどうか。
欧米では昼休みを長く取る習慣がある。
昼休みを長く取れば、その間にショッピングも出来る。
多くの商店が昼間のうちに商売が出来るようになり、夜遅くまで店を開いていても無意味になる。
デパートの夜間時間延長も意味がなくなるかもしれない。

事務系労働者は、教養を高めることも出来るし、肉体労働者も充分な休養が取れて午後の労働に能率があがる。
老人パワーの動員も可能になる。
この際、労働時間短縮も行って、夕方6時には家に帰れるようにした方が良い。
雇用の増大にもつながるし、夜遅くまで商店を開けておく必要もなくなり
省エネルギーにもなる。
一時、労働省が騒いでいた夏時間を導入するよりもよっぽど省エネルギー効果があるのではないだろうか。

最近の不景気に対し、営業時間の延長で対応しようと言う姿勢は余りにも短絡的な発想ではないか。
経営者は、もっと、長い目で社会全体のことを考えてもらいたいものである。

この話を妻にしたら、職場に大きな冷蔵庫が必要になるし、時間給の人は収入が減るということで却下された。
しかし、労働時間の中間に休みを多くとくことによる社会的なメリットは結構多いような気がするのであるが
如何であろうか。
(平成13年9月29日未明)



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