62人もいるテニス部が廃部に


62人もいるテニス部が廃部に

群馬県太田市で9月2日から開かれている定例市議会の一般質問で、珍しい質問が出た。
市内のある中学校で、この4月に62人も部員がいる硬式テニス部が、学校側から廃部の通告を受けたという。
学校側の言い分は、硬式テニスが中体連の種目になっていないこと、顧問の教師が少子化の影響で確保できなくなる事らしい。
保護者の方は納得が行かなくて、市議会まで話がもつれこんでいるらしい。
そのそも、軟式テニスにしろ、軟式野球にしろ、世界に通用しない日本だけのスポーツだから、世界に通用する硬式テニスや硬式野球にすべきだと言われて久しい。
サッカーにしろ、野球にしろ学校がスポーツのレベルを駄目にしているという声が最近多くなって来ている。
教育がなんななのかが分かっていない。
教育の根本は、本物を最初から見せて、させることである。
昔アラブの商人は、金貨を見分けるのに、何回も本物の金貨を石の上に落として音を聞かせたという。
何回も何百回も本物の音を聞かせていると、ある日突然本物と偽物の区別が分かってくる。
そんな教育。
栃木県のある市で、アメリカと国際交流をした。そのとき、歓迎会で素晴らしい合唱を聞かせてくれた。
その先生を呼ぼうということになり、日本に呼んで、中学生の合唱部の指揮をしてもらった。
その中学校の合唱部は全国優勝を何回もしているが、その先生の指導の仕方。
一人、一人の音を聞いて、ほめる。
2〜3回の指導で、今までと数段レベル高くなった。
素晴らしい音になった。
と、
最近37年ぶり同窓会で会った、その市の市議会議長経験者が話をしていた。
アメリカでは、その地区の学校では合唱部というものはないそうである。
歌の好きな大人や子供が集まって、良い指導者を呼んで本当に歌を楽しんで歌う。
個性を生かす指導者。
音楽を楽しむ民衆。
そもそも、なんでも学校でやってもらうという事が間違っているのである。
中体連なんて国家プロジェクトとして、やることが間違いなのである。
最近の中教審の方向もそのへんにあるらしい。
部活の弊害も最近ようやく教育界で取り上げられようになって来た。
これを機会に、太田市の中学校の硬式テニス部は、学校の部にこだわらずに、是非、独自のクラブチームとして活動を発展させることを期待したい。
校長に期待する事は、部活への参加を強制しないことのみである。
(群馬県では中学校の部活動についての校長会の申し合わせで、部活への参加を強制しない事になっている。しかし、現場では中々守られていないとの話も聞く)
もし、校長のもくろみが硬式テニス部を廃止して、軟式テニスに部をつくるような発想だとしたらなさけない限りである。
人生の一番大事な時期に出来るだけ本物を教えてやりたいものだ。
という私は、スポーツ音痴だが、
家の4人の子供は中学時代は全員軟式テニス部だったことを申し添えておきます。 (平成10年9月11日 金山 武)